カウンセリングを受けようと思ったけれど、なんとなく料金が高いイメージがあるし、話すだけで本当に効果があるのか、疑問に感じたりはしていませんか?
ネットで調べてみると、60分1万円からとそんなに安い金額ではない…。
でも、本当に悩みが解決するのならカウンセリングを受けてみたい…。
この記事を読んでいるあなたも、そんな風に考えているのではないでしょうか?
では、なぜカウンセリングが高いのでしょう?
それは、カウンセラーの経験やカウンセリングの技術が大きく関わってきます。この記事を最後まで読むと、カウンセリングの値段設定についてや、カウンセリングでの効果まで、今のあなたの中のご不明な点がきっと明確になるはずです。
本当にカウンセリングが高いのか、それとも安いのか。ちゃんと効果はあるのか。この記事を読むことで、ご自身の目でぜひ確かめてみてくださいね。
カウンセリングにはどんな効果があるの?
カウンセリングとは実際にどんなことをしているのでしょうか。厚生労働省が定義しているサイトでは、下記のことが言われています。
「こころの診療においては、医師やカウンセラーが心の悩みを聞き、こころの専門家としての視点から指導や援助を行う治療を意味しています。」
カウンセリングについて厚生労働省
そう言われてもピン!ときませんよね。具体的には、カウンセリングとは主に3つのことをいいます。
・心の病にならないように予防をする
・根底に抱えているお悩みを解決し、生きづらさを解消する
・心の整理をすることで、狭くなった視野を広げることができる
単に今の心を軽くするだけではなく「生活の質」を上あげること をゴールに設定をしています。そうすることにより、対人関係が円滑になったり、人に対してイラッとすることが減ったり、悲しくなったとしても気持ちの切り替えが素早くできるようになります。
あなたはいま、感情に支配されているような気持ちになることはありませんか?相手の言葉や行動に、何日もずっと悩んだりしていませんか?
そんな毎日が、カウンセリングによって解消されていくのです。そして、カウンセリングによって気持ちの切り替えができるようになり、自分の心が安定をしてくると、人生が豊かになり穏やかな日々を過ごすことができるようになるのです。
もしかしたら、カウンセリング=精神疾患を抱えているひとが通うというイメージがあるかもしれません。しかし、実際のところ「今よりもスキルアップしたい!」「自分らしく生きたい!」「性格を改善したい!」と思っている方に対して応援をするのも、カウンセリングのひとつのあり方だとされています。
カウンセリングを、“新しい自分に出会える手段” と捉えても良いかもしれません。
カウンセリングの料金相場はどれぐらい?
医師以外によるカウンセリングは、通常保険が効きません。そのため、相談機関によりますが、1回(60分)当たり10,000円前後かかります。
厚生労働省 こころの耳
このように厚生労働省の基準では、カウンセリングの料金は1万円前後と言われています。一方で、個人で開業をしている場合は、大凡60分6千000円。高いところだと2時間セットで3万円のところもありました。
正直なところ、ピンキリという感じでしょうか。筆者としては、「ピンキリだけど、決して安くはない」というのが、正直な感想です。
カウンセリングの料金が高い3つの理由
それにしても、カウンセリングの料金が平均1万円は少し高い‥と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。海外に比べ、日本ではまだまだカウンセリング自体に馴染みがないので、余計に料金が高いと感じるのではないかなとおもいます。
これからお伝えをする内容は、あくまでも筆者の見解ですのでご了承ください。カウンセリングの料金が高い理由は主に3つあると考えています。
カウンセリングの料金が高い理由①心理学を学ぶ費用がかかる
どの資格を取得するにも、ある程度の費用は掛かりますよね。同じように、カウンセラーが心理学を学ぶために実は大きな費用が掛かります。
大学へ進学し学ぶために、平均500万円。更に大学院への進学、海外での研究、スキルアップのための研修などを含めると、1000万円を超えることもあります。
心理学も、カウンセリングスキルも、一度学ぶだけではなく、常にバージョンアップさせていく必要があります。時代の変化によって、人々が抱える悩みも変化していきますし、新しい心理療法が確立されたりしているからです。
出会ったクライエントに対して、常に最善のカウンセリングを提供し、その方をより良い人生を送って頂くために、カウンセラーは常に学び続けているのです。
カウンセリングの料金が高い理由②料金の高いカウンセリングの方が効果が高いらしい..?
無料でカウンセリングを提供した場合と有料でカウンセリングをした場合どちらが効果があるのかを、その後のアンケートと心理分析を行ったことがあります。
料金は1万円、5千000円、無料この3つの体系です。
どれが、一番効果が低かったと思いますか?
実は、無料が一番、変化が少ないという結果がでたのです。
驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、料金体系によって、効果の感じ方に差が生じていることは事実です。そして、一番効果の高かったものは、1万円でした 。
でも確かに、無料でおこなっているカウンセリングよりも、1万円で行っているカウンセリングの方が、「しっかりとカウンセリングをしてくれるのだろう」という信頼感を感じますよね。
カウンセリングの料金が高い理由③高度な技術が必要だから
カウンセリングは、ただ話をするわけではありません。ただ話を聞いてもらうだけで1万円を払うというのは、誰にとっても高いと感じますよね‥!
ですが、 このカウンセリングの料金には多くの技術が含まれています。その時のクライアントの状況に合わせて的確な方法でアプローチをすることで、心の整理やストレスケア、根底の心の傷を癒すことができるようになっていくのです。
前述した、カウンセラーが学び続けている知識やスキルを、カウンセリングの中の60分間で、目の前にいるクライエントに対してフル活用しています。
言い換えれば、カウンセラーが何年もの年月をかけ培ってきた努力やスキルを凝縮させ、その60分間を使ってクライエントに渡していることになるのです。
また、一人ひとり悩みも個性も違います。全員に全く同じカウンセリングは行いません。目の前にいるクライエントがどんな事で悩み、どんな言葉を欲していて、どんな未来に向かった進んでいきたいのか‥。洞察力や対応力、適切な心理療法を選ぶための精査など、すべて同時進行で行っているのです。
ここまでご説明すると、いかかでしょう?カウンセリングが、ただ会話をしているだけではないこと。カウンセリングの料金が、ただ高く設定されているわけではなく理由があることが、なんとなく理解していただけたでしょうか。
カウンセリングの料金は本当に高いのか?
では、カウンセリングの料金は、本当に高いのでしょうか?いや、やっぱり高いぞ!と思うかもしれません。
病院では保険が適用されるため、一回あたり千円あれば済んでしまいますが、カウンセリングの料金となると1万円。ケタがひとつ変わりますよね‥!
しかし、こう考えるのはどうでしょうか?ここで2つのケースを挙げてみます。この記事を読んでいるあなたも、どちらが幸せなケースかを考えてみてください。
Aさんのケース
3年にもわたり、生きづらさを抱えています。長期にわたり精神科に通い薬を処方してもらっています。しかし一向に改善をすることなく、薬の副作用で苦しい思いをしています。通院の際、最近の状況やお薬について先生と簡単に話すだけで終わってしまいます。いつまでこの生活が続くのか、自分はこの生きづらさから解放されるのか、分かりません。
Bさんのケース
親の虐待により一般の人以上に人の目が怖かったり、ストレスを溜貯めやすく悩んだりしていました。その結果、精神科に通いましたが、一向に改善をしません。
そこで、どうにか手を打うつためにもカウンセリングという選択をしました。しっかり自分の話を聞いて欲しいし、薬に頼らず、確実に自分を変えていきたいです。
では、2人の1年後の未来を想像してください。
Aさん
何度通っても、薬がかわるだけ。根本的な問題は対処されていないため、体や心に起こっている症状には対処できるが、未だに生きづらさを抱えている。薬がないと不安になってしまい、これがいつまで続くのだろうと感じ続けている。
Bさん
カウンセリング中はじっくりカウンセラーが話を聞いてくれ、自分の問題についてしっかり向き合いアプローチしてくれる。自分のペースに合わせてすすめられたため、しっかりと問題に向き合い、1年前の自分から確実に変化している気がする。
2人のこんな未来を、予想できませんか?そして、すこし見方を変えると、Aさんは対処療法・Bさんは根本療法をしているように見えませんか?対処療法と根本療法、あなたの人生には、どちらが必要でしょうか。
カウンセリングは一見、高いように感じるかもしれません。しかし、あなたの“人生”という長い目で見みた時に、「本当に高い」のでしょうか?
カウンセリングは、お金を払った分だけの効果はあるのか?
お金を払っても本当に効果があるのか、知りたいところですよね。単刀直入に言いますと、効果はあります!!!
そのため次に、カウンセリングの料金に見合う効果はあるのかを具体的にお伝えします。
カウンセリングの効果①過去の傷を癒すことができる
カウンセリングでは、心の傷を癒してくれます。過去のトラウマ・幼少期の辛い記憶など、人それぞれ様々な心の傷を抱えながら今を生きています。カウンセラーはそれらを、批判したり非難したりは絶対しません。その心の傷を受け止め寄り添いつつ、一つひとつ紐解いて傷を癒やし、“今”の問題を解決します。
カウンセリングの効果②日常生活が生きやすくなる
心の傷が癒されても、私たちが生きているのは「過去」ではなく「今」と「未来」ですよね。どれだけ心の傷が癒えたからとい言っても急に人間関係がうまくいくわけでもなければ、感情のコントロールができたり、自信がつくわけではありませんよね。
カウンセリングでは、心の傷を癒すだけではなく、人との接し方や感情のコントロールなども学びます。
そうすることで将来的にも同じことで悩まないようになり、カウンセリングを卒業した後の人生も、自分自身で生きたいように生きられるようになっていくのです。
例えば、幼少期に受けた親からの言葉により、自分をずっと否定し続け生きづらさを抱えている方がいるとします。カウンセリングによって、幼少期にどんな事があり、どんな言葉をかけて欲しかったのか、どう思われたかったのか、過去の自分と対話し心の傷を癒します。
その上で、自分を肯定でき、生きづらさを手放せるようなスキルを身に付けることで、カウンセリング後の人生を、自分自身でより豊かなものへと変えていけるようになるのです。
それでもカウンセリングが高いと感じる時は保険適用の選択を
実は、カウンセリングにも保険適用でお安く受けられる場所もあります。保険適用をご希望の場合は、お近くの心療内科や精神科をご確認していただくとわかりやすいかと思います。一般的に保険適用が可能なケースとしては3つのケースがあります。1回45分ほどまででしたら保険適用内になりますよ。
気分障害で医師等による認知行動療法・精神分析療法を受けた場合
うつ病などの気分障害と診断され、医師および看護師による認知行動療法・精神分析療法が実施される場合に受けるカウンセリングは、保険適用となります。
気分障害以外に、強迫性障害や社会不安障害、パニック障害または心的外傷後ストレス障害(PTSD)などと診断された場合にも適用されます。
精神疾患の通院・在宅精神療法を受けた場合
統合失調症、躁うつ病、神経症(不安障害)、中毒性精神障害、パーソナリティ障害など、特定の精神疾患と診断された場合に受ける通院・在宅精神療法も、保険の適用対象となります。また、通院の場合は「精神科を担当する医師が行った場合に限り保険算定」とされており、心療内科では適用されませんのでご注意ください。
標準型精神分析療法を受ける場合.
標準型精神分析療法とは、悩みの原因となっている出来事に関して深く分析していく療法です。薬物療法とは違いますので、医師によっては薬の処方をしない場合もあります。
保険適応のカウンセリングを受けるメリットとデメリット
保険適応でカウンセリングを受けた場合は、どんなメリットがあるのでしょうか?逆にどんなデメリットがあるのかをご紹介します。
保険適応のカウンセリングのメリット
料金を安く受けることができます。そのため、金銭的な負担もすくなく気軽にカウンセリングを受けることができるというメリットがあるのは嬉しいポイントです。
保険適応のカウンセリングのデメリット
・できることが限られている
・時間が45分と少ない
・心療内科や精神科の通院歴によりは生命保険の加入が難しくなる
このように、保険適用と保険適用外それぞれにメリットデメリットがあります。自分の本当の目的はどこにあるのかを考えてお金を投資することが大切ですね 。今回の保険適応の参考は、「厚生労働省平成30年度診療報酬改定について」です。随時更新されることもありますので必ず確認をしてくださいね。
カウンセリングは自分の人生に対しての投資
ここまで読んでくださったみなさんにとって、カウンセリングはやはり“高い”ものでしょうか?高いか安いかは、みなさんの価値観次第です。しかし、設定されている料金にはきちんとした理由があり、払っただけの効果はきちんとあることは、お分かり頂けたかなと思います。
それでもカウンセリングを受けることに不安を感じたら、気になるカウンセリングの会社に対して、まずはお問い合わせをしてみるのはどうでしょうか ?
人生を好転させるための重要な選択なのですから、納得できるところに相談をしたいですよね。そのためにも、相談先の対応が親切かどうかを最初にチェックしてみることで、安心して次のステップに移れるかもしれません。
この記事を読んでくださったみなさんが、カウンセリングに対しての誤解がなくなり、カウンセリングを、“新しい自分に出会える手段のひとつ”としても感じてもらえるようになれたら幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。