人生の終わりや死後に向けて行う「終活」。この言葉が世間に浸透してきましたが、「自分にはまだ関係ないな」と思っている20代の方も多いのではないでしょうか。
終活は、「自分の死に向かう」というネガティブなものではなく、人生の最期を意識することでどう人生を歩んでいくかを考えていきたい若い世代の方にも役立つことがあるんです。今回はそんな「終活」を詳しく解説していきます。
この記事を読めばあなたの人生について考えるきっかけになるはず。早速読み進めてみてください。
終活(しゅうかつ)とは
終活とは、簡単に言うと「終わりの人生を自ら考え、準備すること」です。自分の人生の最期に向け、自らの意思でさまざまな準備や手続きを行うことを指します。遺言書やエンディングノートの作成、遺産の整理、葬儀や墓地の準備、死後ための手続きなどが終活に含まれます。
20代で終活するメリット3選
シニアの方が行うイメージの強い終活。そんな終活ですが、20代で行うメリットはなんでしょうか?20代のうちから終活を始めることで、大きく3つのメリットがあります。
終活のメリット①何か起こった時に安心できる
自分が亡くなったら、もしものことがあったらと考える機会は20代の方だとなかなかないですよね。でも、明日がどうなるかは誰にもわかりませんし、交通事故や病気などもしものことが起こってしまうかもしれません。
そんな時、家族や大切な人のために準備をしておくと安心です。遺言書などの準備は、死後に家族への負担を軽減してくれます。
だからこそ、自分の希望や意思を明確にして大切な人たちのために形に残しておくことで、家族があなたの思いを知ることができます。
また、気力や体力が十分なうちに準備ができるという点もポイントですよ。
終活のメリット②自分がおかれている現状を認識できる
終活を進めることで、自分自身や自分の人生について深く考える機会を得ることができます。
自分の望む形で人生を終えるためには、自分自身の価値観や人生の目標を明確にし、それらの優先順位を考える必要がありますよね。
終活を行うことで、自己認識が深まり、自分の本当に大切にしたいものや追求するべき目標が明確になります。そして、終活を通じて、自分の人生に関わる人々のことを考えることでしょう。
「今年は里帰りして両親に会いに行こうかな」「友人ともっと連絡を取ろう」など、周りの人の大切さを改めて認識できる機会になります。
ぜひ、今の環境を振り返りながら、終活をしてみてください。
終活のメリット③残りの人生を充実なものにする
自分自身について改めて考えて整理し、自分がおかれている現状を認識することで、将来の目標に気づくことができます。
目標を立てる上で大切なのは、自分自身の現状把握と分析です。そして、自分が大切にしている価値観や、将来の目標に気づくことで、おのずと自分のなりたい姿、やりたかったことが浮かんできますよね。
例えば、自分が今まで過ごした中で楽しかったこと、苦しかったこと。大切に思っている家族や友人たちとどのように過ごしたいか…。
もしくは、やり残したことはないかなど、残りの人生をどう歩んでいくかを考えるきっかけになります。終活をすることで、自分の人生を豊かなものにする材料になります。
20代で終活するデメリット3選
このように20代のうちから終活を始めると、3つのメリットがありますが、その一方でデメリットもあります。
終活のデメリット①不安やストレスがうまれる
終活を始めると、どうしても自分の死を意識し、暗い気持ちになりがちです。また、漠然とした不安やストレスが出てきて、焦燥感にかられるかもしれません。
終活のデメリット②将来の選択肢を狭める可能性
将来こうなりたいと実現に向かって進んでいく、ということは大切です。ですが、20代のうちは何が自分に向いているか、何がやりたいかを模索することができる時期と言えますよね。
終活をすることで、「絶対にこの未来に向かって進まなければならない」と思考がかたまってしまい、本当のやりたいこと、自分のありたい姿が見えなくなる可能性があります。
終活のデメリット③高額な保険加入や詐欺の危険性
20代のうちは、お金についての知識を身に着けている最中。そんな部分をついてくるように、保険業者に勧められるがままに「高額保険」に加入してしまったり、「詐欺師」に付け込まれてしまう可能性があります。ま
た、悪徳業者が運営する終活セミナーに参加したばっかりに、高額商品を売りつけられるケースも。
だからこそ、投資や高額な保険加入は、絶対にしないようにそして周りに意見をしっかりと聞いてみてください。
20代のあなたへ。具体的な終活内容3選
終活を20代で始めるメリットとデメリットをそれぞれ3つ紹介しました。これまでの内容を踏まえ、「終活をはじめたいけどどうすればよいかわからない」という方もいらっしゃることでしょう。そんなあなたに、おすすめの終活方法を伝授します!
終活のすすめその①断捨離をしよう
断捨離は、持ち物の整理や身辺整理に役立ち、もしものことがあった場合に、家族の負担を軽減することへつながります。また、不要な物を手放すことで心もすっきり。気分が変わって前向きな気持ちになります。
断捨離の流れ
部屋にあるものを確認し、自分が何を持っているかをしっかり把握することから始めましょう。思っていたよりもたくさん服があったなど、意外と気づいていなかったことが出てくるかもしれません。棚にしまっているものなども一度出してみて確認しましょう。
自分が持っているものを確認した後は、その持ち物リストを作成しましょう。壊れているもの、何年も着ていない服など、不要かどうかの判断材料になります。
使わなくなってしまったもの、壊れているものなど不要なものと決めたら、「捨てる」「知人に譲る(あるいはジモティーなどのサービスを利用して譲る)」「リサイクルショップへ売る」などに分けていきましょう。
終活のすすめその②やりたいことリスト作成
やりたいことと一口に言っても、すぐに実現出来ることから長い時間がかかるものまでさまざまですよね。仕事やプライベートでやりたいことを書き出して整理することで、実現までのプロセスが見えてくるはず。やりたいことの実現をめざしていくことで、生きる上でのモチベーションアップにもつながります。
やりたいことを見つけたい方には、「幸せに生きるために作りたい。願いを叶えるバケットリストの書き方」もおすすめです。
終活のすすめその③エンディングノート作成
終活が一般化したことで、「エンディングノート」という言葉を聞くことも増えたのではないでしょうか。シニアの方が書くイメージが浮かぶ方も多いかと思いますが、エンディングノートは①自分のやりたいことをクリアにできる、②自分自身が大切にしている価値観に気づける、③将来の目標に気づける、④やりたいことに気づける、といった4つのメリットがあります。気軽に書き始められるのもポイントすよ。
エンディングノートを書いてみたい方にはこちらの記事もおすすめです↓
20代で終活をする際の注意点3選
20代の方にもおすすめの終活ですが、始めるにあたって3つ注意したいポイントがあります。
注意点① 将来を豊かにするものだと意識する
終活を始めると、どうしても自分の死を意識して、不安になってしまいますよね。ですが、終活はあくまで自分の「未来」のために始めるものです。やりたいことを見つけたり、自分の価値観を明確にしたりと、将来を豊かにするものだと意識して始めるのがポイント。ネガティブになりすぎないようにし、明るく気軽にやってみましょう!
注意点② 周りの信頼できる人に話してみる
1人で考えていると、気分が暗くなりがちです。また、自分一人の考えや知識だけで判断すると、高額保険の加入や詐欺にあってしまうことも。そんな時重要なのは、大切な人や信頼できる人に自分のことを話すこと。人に話すことで自分の頭の中で整理ができますし、違う視点で物事を考えられる良いきっかけになります。
注意点③ 選択をする際はしっかり調べてから慎重に!
終活のデメリットにも挙げた「高額な保険加入や詐欺の危険性」。焦って選択すると、普段の自分ではすることのない選択をすることも。
終活をする中で、「もしもの時のために良い保険にはいらなきゃ」と自分自身の状況にあっていない保険に加入したり、終活セミナーで周りの雰囲気に流され、高額商品を売りつけられるなどの詐欺被害にあってしまうかもしれません。
大切な選択をするときは、
・インターネットで調べたり
・知識がある人に相談するのがおすすめ。
また、先ほど終活の注意点②でお話ししたように、まずは周りの人に相談することも大切ですよ。
後悔のない人生のために!まずは終活を気軽に始めよう。
シニアの方が行うイメージのある終活ですが、実は20代の方におすすめ。自分自身の最期を考えることで、自分の過去や現在、そして未来のことを考えるきっかけになるんです。
「何か起こった時に安心できる」
「自分がおかれている現状を認識できる」
「残りの人生を充実なものにする」
といったメリットがあります。
まずは気軽に終活を始め、やりたいことを実現して後悔のない人生にしましょう!